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『パフューム』を観た [ぴーの映画で喜怒哀楽]

『 パフューム 〜ある人殺しの物語〜 』を観てきました。

<STORY>
 18世紀パリ。ひとりの赤ん坊が、悪臭に満ちた魚市場の片隅で生を受けた。
 その子はジャン=バティスト・グルヌイユと名付けられ、虐げられながら孤児院で育つ。
 だが、社会の底辺で生きる彼には、超人的な「嗅覚」が備わっていた。
 やがて調合師バルディーニに弟子入りし、香水の調合を学ぶグルヌイユは
 「究極の香り」を求め、禁断の「材料」に手をつける…。




予告編の幻想的な雰囲気に惹かれたのと、
アラン・リックマンが出演しているのに興味をもって
封切られてすぐ観にいきました。

が。

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『それでもボクはやってない』を観た [ぴーの映画で喜怒哀楽]

周防正行監督『 それでもボクはやってない 』を観てきました。

<STORY>
 フリーター・金子徹平は、就職試験に向かう途中、ラッシュ時の電車で女子高生に痴漢だと決めつけられ、
 現行犯逮捕されてしまう。身に覚えのない徹平は「やっていない」と訴え続けるが、
 拘留の末、ついに起訴されることに…。
 無実を信じる友人や家族が見守る中、法廷という舞台で戦いが始まる。





満足度としては最高のアイコンをつけました。…が、
エンタメ的なおもしろさとは一線を画す作品でした。

とにかく、

人は捕まったらどうなるのか、
法廷というものはどう進むのか。

を描くことに徹している、という感じです。
冷静で、ある種淡々とした展開、お涙頂戴的な盛り上げはなし。
劇伴すらもほとんど記憶にないくらい。
なのに、普段はかいま見ることのない世界と、「ボク」の今後に、
ハラハラして最後まで目が離せない。
まるで、傍聴席にいるような感覚でした。

そのニュートラルな描き方ゆえに、心のカメラを少し動かせば、
他の登場人物側から事件を眺める余裕も味わえるのが興味深い。

たとえば、被害者の少女サイドに視点を切り替えれば、
無実を言い募る「ボク」は、さぞかし憎々しい存在に映ることだろうし、
一見すると「ボク」を追い詰めているように見える
警察・検察・裁判官だって、それぞれの職務に忠実なだけ。
曖昧な記憶、印象で「ボク」を追い詰める証人たちですら、
悪意ではなく、むしろリアルさを感じさせる存在です。

見終わった後に残るのは、
そういったひずみから生まれる「冤罪」って
なんて怖いんだろう、という驚き。

そして最後の「ボク」の一言と強い意志にハッとさせられ、
日本の裁判の問題点を思い知るのです。
まさに、周防監督の思うつぼにはまりました。

最初にも書いたように、決して「娯楽作」ではないけれど、
観た者の心に間違いなく一石を投じる佳作だと思います。


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『キンキーブーツ』を観た [ぴーの映画で喜怒哀楽]

『 キンキーブーツ 』を観てきました。

<STORY>
 父親の突然の死により、イギリスの田舎町にある老舗の靴工場を
 継ぐことになったチャーリー・プライス。
 しかし靴市場では、保ちは悪いが安価な輸入靴が勢いを増し、
 伝統を守るプライス社の靴作りは苦境に立たされる。
 そんな折り出会ったのが、ドラッグ・クイーンのローラ。
 一か八かと、チャーリーは彼らのためのブーツの開発を思い立つが…。





うひゃー!
好きだこの映画!

話題作、しかも単館上映とあって、場内は満員御礼!
こんなにギッチリとお客の詰まった劇場は「ゆれる」以来だー。

元々、ドラッグ・クイーンについてのイメージからして曖昧で、
しかもタイトルが「Kinky(ヘンタイ)ブーツ」ときたもんだから、
結構とんがった内容なんだろうな〜とやや警戒気味だったんだけど、
始まったとたん、あっという間に引き込まれました。
うわー、なんかこれ、楽しいぞ!

話を牽引するのはドラッグ・クイーンのローラ。
登場シーンからしばらくは「いかにも」なキャラクターながら、
話が進むにつれ、実は憎めなくて、繊細で、守ってあげたくなるような内面を見せ、
マイノリティの悲哀みたいなものを感じさせてくれて存在感たっぷりです。
彼女(?)が、昔ながらのガンコな靴職人たちと交流していく様子は微笑ましく、
田舎町の素朴な風景と相まって、なんともあたたかい気持ちにさせられます。

情けない新社長チャーリーも、気を揉ませながらだんだん男を見せていくし、
すったもんだしながら、ギンギンギラギラなセクシーブーツの開発に取り組む職人さんたちも
みんなひと癖あるけど、憎めない人物ばかり。
普遍的なサクセス・ストーリーの要素をふまえつつ、そこはイギリス映画、
画面のひとつひとつにこだわりが感じられて、ポップな風味が満載。
ぷぷっと笑えるシーンが散りばめてあるのも楽しいです。

そして、まさに大団円なクライマックスに、見終わった後は気分爽快!
お約束の展開ながら、どうすんのよ、どうなんのよチャーリー!(オダギリ風)
…と、ハラハラさせられた後にくるカタルシスがたまりません!
しかも実話ベースというのがまたすごい。
これは、DVDが欲しくなりました。

しかし海外のおカマショーって、必ず団体の中に一人、
日本をチャカしたキャラが混じってるよね。
お約束?

おまけ。
劇場のロビーに飾られていた、キンキーブーツ。

チカン撃退には最適かも。

が、しかーし!やっぱりキンキーブーツは
じゃなくちゃ!!

映画を観た人なら、そう思うよね!


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『ゆれる』を観た [ぴーの映画で喜怒哀楽]

話題の邦画『 ゆれる 』を観てきました。

<STORY>
 実家を出、東京で写真家として成功した弟・猛(オダギリジョー)と
 家業の小さなガソリンスタンドを営み、田舎町で暮らす兄・稔(香川照之)。
 母の一周忌で顔を合わせた兄弟は、幼なじみの智恵子(真木よう子)を連れ、
 思い出の渓谷へ遊びに行くが、そこで思いもよらない事件が起こるーーー。

満足度は



といっても、こんな満面の笑顔を浮かべられる作品ではなく、
こう、胃にズドンとくるというか、ギュッとなるというか…
とにかく、密度の濃い映画でした。

(注・ここから先大ざっぱですがストーリーに触れてます。未見の方ご注意ください)

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『下妻物語』を観た [ぴーの映画で喜怒哀楽]

今週、TBSで放送された『 下妻物語 』
偶然、チャンネルを合わせただけだったのですが、
なんだか意外に面白そうだったので、
その晩はTVで観るのをやめ、DVDを借りてきました。
やっぱり、面白そうな映画は、ノーCM、ノーカットで観たいよね。

見終わっての感想。



ロリータファッションを着こなすフカキョンの、外見の甘さと内側の毒、
特攻服を翻す土屋アンナの、ヤンキーっぷりと暑苦しい純情さ、
どっちも極端で、そして可愛い。

お話自体はオーソドックスな友情もの、言っちゃえばよくある話、なんだけど、
CMを作ってた監督らしく、興味をそそる映像が短いスパンで繰り返されるから、
カットごとについ目を引かれ、見入ってしまう。
「最後まで飽きずに楽しく見られる」ってやっぱり大事よね。

しかし深田恭子ってこんな声出せたのか。
一瞬、吹き替えしてるのかと思った。

地方出の心をくすぐる数々の田舎描写も、徹底してて面白い。
そう、ジャスコ! 田舎のライフラインよねー。
土日ともなると、ジャスコの駐車場に入るために道路が渋滞するくらいだもんね(笑)

何年か前実家に帰った時、妹とドライブしていた時のこと。
田舎特有のどどーんと見晴らしのいい(要は高層ビルがない)景色の中、
どの角度から走っても、景色の中央にジャスコがお城のようにそびえていた。
妹曰く、「すべての道はジャスコに通ず」
けだし名言である(笑)

間にアニメが挟まる演出には、
「ラン・ローラ・ラン(独)」を思い出した。
映像がポップで、目を退屈させない邦画です。

DVDラスト(劇場でこれあったのかな?)、黒背景&白文字で大まじめに映し出される
「作品内に登場した実在の商標・類似商品を損なう意図はありません」
的なメッセージにまた吹き出した。
最後の最後まで、サービス精神旺盛です。


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『かもめ食堂』を観た [ぴーの映画で喜怒哀楽]

小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ、というキャスティングに惹かれて
『 かもめ食堂 』を観てきました。

<STORY>
 フィンランド・ヘルシンキで「かもめ食堂」を営むサチエ(小林聡美)。
 しかしお客はちっとも来ず、日々食器を磨くだけの毎日が続きます。
 そんなある日、サチエは町で、旅行者のミドリ(片桐はいり)と知り合い、
 彼女が店を手伝い始めて…

評価は



とにかくもう、「美味しそうー!」な映画。
おにぎり、とんかつ、唐揚げ、肉じゃが、ショウガ焼き…と、
出てくる料理はありふれたものなんだけど、どれもこれも馴染みの深い料理だけに、
喚起されるこちらのイメージが具体的で、思わず唾ごっくん!

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『Mr.&Mrs.Smith』を観た [ぴーの映画で喜怒哀楽]

というわけで、今年最後の映画は、今一番ホットでセレブ〜なブラピ&アンジー主演の

『 Mr.&Mrs.Smith 』

感想は…


↓ここからネタバレ入りま〜す↓

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『イン・ハー・シューズ』を観た [ぴーの映画で喜怒哀楽]

映画『イン・ハー・シューズ』を観てきました。

評価は…

うん、わりあいに楽しめた、かな。

ストーリー自体はわりと「よくある話」だし、ものすごく雰囲気が好みだとかインパクトがあった
わけじゃないんだけど、ヒロインたちは年代も近く、私自身も女きょうだいばかりと
シンパシーを感じる箇所がそれこそあちこちにあり。
最後はホロリと泣かされてしまいました。

↓ここからネタバレ入りま〜す↓

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『コープス・ブライド』を観た [ぴーの映画で喜怒哀楽]

ようやく、ティム・バートンの『コープス・ブライド』を観てきました。
公式サイトはこちら。

感想は…


では、こっから先、ネタバレ入りま〜す。

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